WEEKLY REPORT

2019/2/13更新

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先週のおさらいと今週のイベントと
為替動向の予想をお届けします。

3分でチェック 今週のポイント(経済イベントなど)

ドル/円はテクニカル面の節目109円69銭~110円09銭のレンジを抜けるか

春節明けの上海市場、米中通商交渉の行方を含めた中国の動向に注目

英EU離脱を巡る不透明感が高まる中、EU側との交渉を巡るポンドの動きは?

米雇用関連指標の堅調が続く中、鉱工業生産など米製造業関連指標に注目

欧州経済の下振れリスクが懸念される中、ユーロの対ドルでの動向は?

おさらいしよう!先週の動き

ドル/円 先週のレンジ 109.44-110.16

先週の振り返り

2月1日のNY市場での米1月雇用統計は政府系機関一部閉鎖の影響が懸念された中、予想以上に堅調な結果となったほか、1月ISM製造業景況指数も予想を上回り、NY株式市場の上昇につながりました。ドル/円は、米長期金利の上昇を背景に雇用統計発表前の109円手前から109円58銭まで上昇し109円50銭で取引を終えました。

4日の東京市場のドル/円も朝方の109円44銭を下値に109円台後半へ上昇、1日の雇用統計前に見られたドル売りポジションの巻き戻しも観測され一時110円16銭まで上昇しました。しかし110円台での本邦実需筋や利益確定売りの観測から110円台を定着するには至らず、その後109円台後半へと反落。しかし米国経済の堅調を支援材料にドル/円は109円80銭台を下値に堅調地合いを継続しました。

さらにトランプ大統領の一般教書演説を控え、メキシコ国境を巡る壁建設を巡る強硬的な見解を示すとの警戒感のほか、本邦実需筋らによる110円台のドル売り観測がドル/円の110円台定着を阻止する要因となりました。トランプ大統領の一般教書演説では史上最長となった政府系機関の一部閉鎖について言及することはなく、無益な争いを止め、米国が一つとなることが重要であると述べたほか、昨年の中間選挙で当選した反トランプを掲げる民衆党を中心とした史上最多議席を獲得した女性議員の躍進を喜ばしいと歓迎の意向を示すなどの配慮も見られるなど民主党との対立姿勢を封印、メキシコ国境との壁建設も含め、全体的に融和や譲歩を印象づける発言が目立つ内容となりました。その後もドル/円の上値は限られる一方、下値も6日の欧州市場序盤の109円56銭までの下落を下値に堅調な値動きを続けました。

また、ドイツやユーロ圏の景気下振れ懸念に加え、7日には欧州委員会がユーロ圏や欧州各国の成長率見通しを下方修正しました。さらに英EU離脱を巡るEU側との離脱協定案の修正交渉に対する先行き不透明感や合意無き離脱への懸念が燻るなど、ユーロやポンドに対するドルの堅調地合いが続きました。加えて、豪中銀総裁による利下げの可能性への言及やニュージーランドの失業率の増加も影響し、ドルは対オセアニア通貨でも堅調が続くなど、ドルの対主張通貨での強弱を示すドル・インデックスの上昇に象徴されるようにドル堅調の中、ドル/円は概ね109円70銭台から109円80銭台を中心にした底堅い値動きを続けました。

8日に日経平均株価が400円超下落する中でもリスク回避の円買いの動きは限られ、欧州市場序盤の108円90銭まで上昇しました。しかし今週14-15日の米中閣僚級による北京で行われる米中通商交渉の行方や15日に期限を迎える米暫定予算案を巡る民主・共和両党が政府系機関閉鎖の再開回避に向けた協議の行方を見極めたいとして明確な方向感のないまま、109円73銭で先週末8日のNY市場の取引を終了しました。

注目すべきポイントはここ!今週の見通し

来週から春節明けの中国・上海市場が再開、同時に今週14日-15日に北京で開催される米国のムニューシン財務長官やライトハイザー通商代表部代表らによる閣僚級による米中通商交渉が行われます。先週7日にクドロー国家経済会議議長が米中通商交渉の合意には、米中間で隔たりがあると発言したことから楽観的な見方が後退したものの、3月1日の関税引上げ猶予期限までにあらためて中国側から物品やサービスを中心に貿易赤字の大幅削減を謳い不均衡是正を目指すとの方針を打ち出すものと見られています。一方、米国側が問題視する知的財産権や国有企業への補助金問題については引き続き中国側が改革を進めるとして継続事案で何らかの妥協を図るのではないか、さらには3月1日の期限再延長の可能性との観測も聞かれるだけに、交渉の行方が注目されます。

さらに、15日には米暫定予算案の期限を迎え、再度の政府系機関閉鎖となるのか、閉鎖再開を回避できるか、民主・共和両党による予算案を巡る攻防も注目されます。仮に閉鎖への懸念が高まることになれば米国経済の成長率を一段と引き下げるとの懸念が高まる可能性もあるだけにリスク資産(株式)から安全資産(債券)への資金流出による株安・債券高(利回り低下)への懸念につながるだけに注目されます。

そのほか、3月29日のEU離脱期限まで50日を切った英EU離脱問題について英メイ首相は、先週7日にユンケル欧州委員長らにアイランド国境問題などの再協議を要請したものの、EU側は再交渉の申し入れを拒否、今週も引き続き、法的拘束力を持たない政治宣言のような形で打開策を探るとしており引続き、離脱問題を巡るポンドのほか景気減速懸念が燻るユーロの動向も注目されます。

東京市場が休場となる11日、英10-12月期GDPが発表されます。先週7日の英中銀政策委員会で2019年の英成長率見通しを11月時点の1.7%から1.2%へ下方修正したほか、英中銀のカーニー総裁はEU離脱を巡る不透明感が緊張につながると先行きに対する懸念を表明しており、引き続きポンドの動向が注目されます。

また、13日の日本時間早朝5時00分にNZ準備銀行政策会合に対するNZドルの反応も注目されます。特に昨年11月の委員会で削除された利下げの可能性を示唆した文言が復活されるか、大きな注目点の一つとなりそうで、NZドルが対ドル、対円で一段と下落する可能性もあり注意が必要です。

また、米国ではFRBが注目する米1月消費者物価指数が発表され、特に前年比コア指数(予想+2.1% 前月+2.2%)に対する米長期金利の反応が注目されます。そのほか、米国ではNY連銀製造業景況指数や鉱工業生産、ミシガン大消費者景況感指数などの経済指標が発表されます。雇用関連指標では米国経済の堅調さが確認される中で米製造業の生産活動の動向を確認する上で注目されます。そのほか、14日に発表される米12月小売売上高でも個人消費の強弱を占う上で注目されます。

そのほか、12日のパウエルFRB議長の講演のほか、複数のFRB要人の講演があり米国経済の先行き見通しについての発言が注目されます。

ドル/円は、先週一週間を通して概ね一目均衡・週足・雲上限(110円09銭)、雲下限(109円69銭)のレンジ内で底堅く推移した一方、上値の重い値動きを継続した後でもあり、今週中にも先週の上下どちらかの水準を大きく抜けるか注目されます。

また、14日には日本の10-12月期GDP速報値が発表されますが、日経平均株価は先週5日に20,981円まで上昇したものの21,000円台を回復できないまま、先週末には20,333円へ下落して取引を終えており、日経平均株価の反発への切り札となるか、いわゆるリスク選好となる円安・株高に弾みを付けることが出来るか注目されます。

そのほか、14日には独10-12月期GDP速報値やユーロ圏GDP改定値が発表されるだけに、欧州経済の下振れに対する懸念が高まるのかユーロの動向もドル/円の方向性を左右する可能性があるだけに欧州発の経済指標にも注意が必要です。

今週発表される主な経済指標としては、以下予定されています。

2月11日: スイス1月消費者物価指数、英10-12月期GDP、英12月貿易収支
英12月鉱工業生産、12月製造業生産、カナダ12月貿易収支
2月12日: 日本12月マネーストック、豪12月住宅ローン件数、1月企業景況感
日本12月第三次産業活動指数、南ア10-12月期失業率
米12月求人件数、米1月財政収支、パウエルFRB議長講演
2月13日: NZ中銀政策金利発表、豪2月消費者信頼感指数
日本1月国内企業物価指数、英1月消費者物価指数・卸売物価指数
ユーロ圏12月鉱工業生産、南ア12月鉱工業生産
米1月消費者物価指数、米10-12月期単位労働コスト
2月14日: 日本10-12月期GDP、英1月住宅価格指数、中国1月貿易収支
独10-12月期GDP、スイス1月生産者物価指数
ユーロ圏10-12月期GDP、カナダ12月製造業出荷、12月新築住宅価格
米新規失業保険申請件数、米1月卸売物価指数、12月小売売上高
2月15日: 中国1月消費者物価指数・生産者物価指数、日本12月鉱工業生産
英1月小売売上高、ユーロ圏12月貿易収支、カナダ11月証券投資
米1月輸入物価、輸出価格指数、2月NY連銀製造業景況指数
米1月鉱工業生産・設備稼働率、米2月ミシガン大消費者景況指数
米12月対米証券投資

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